ゴルファーファ ②

 結局ゴルフにハマってしまっている。先週の土曜日から今日までの短期間に二回も打ちっぱなしに行ってしまった。

 ハマってはいるが、ちっとも上達する気配がない。ゴルフ指南サイトを回って、打ち方指南の動画を見てフォームを修正しても、いざ打ちっぱなしに行ってみると全然うまくいかない。クラブが球の芯を捉えるのは10発に1発もないし、まっすぐ飛ぶことはもっと少ない(大抵は右のほうに逸れていく)。

 一回目の打ちっぱなしが終わる頃には「コツをつかんだぜ!」と思っていたのだが、さっき二回目に行ってみたところ、一回目よりも下手になっているとすら感じる成績が出た。また手の皮がめくれたし、腰が痛いし、シャワーを浴びたのに汗がダクダク出た。

 しかし、帰り道は一回目と同じような爽快な気分だったし、また近々来ようと思えた。

 単純にゴルフプレイヤー(というのもおこがましいが)として目に見える部分の情報を並べると全く楽しい要素は見当たらないのだが、それでも楽しいと思える理由はなんなのだろうか、と道中考えて、「余計なことを考えないで済むから」だろうという結論に達した。

 上手に打ちっぱなそうとしている時は、色々なことを考えなければならない。立つ位置、頭、肩、腰、爪先諸々の位置、クラブの上げ方・下げ方、筋肉の使い方。打った瞬間にミートはどうか、まっすぐ飛んだか、どこまで飛んだか、どうやって飛んだかを確認する。

 めっちゃ忙しい。特に打つ時、ここに列挙した要素を全部意識するのはかなり大変だ。でも意識しないと上手く飛ばないので、それで頭をいっぱいにしながらクラブを振る。そうすると、もうそれ以外のことを考える余裕はなくなるのだ。

日常生活のストレスを感じている暇はない。帰るときには血行も良くなっているし頭もスッキリして、いい感じになっている。

 雑念を断ち、今ここに集中する技術として、マインドフルネスがある(軽く説明しようと思ったが正直あんまり自信がないので、気になる方は調べてみてください)。少なくとも僕にとって、打ちっぱなしはマインドフルネスに近い効果がある。

マインドフルネスはあまり効果を実感できなくてやめてしまったが、僕の場合、打ちっぱなしであれば今・ここで上手に打とうとすることに集中できる。自然とそうすることができている。

 ゴルフに熱中するおじさんたちは、僕と同じ感覚を持ってやっているのだろうか。そうすると、社会人の遊びとしてゴルフがこれだけ長く君臨しているのも頷ける気がする。

ゴルフは確かにスコアがつくが、楽しく遊ぶ分にはそんなに気にしなくていい。少なくとも、サッカーや野球みたいに勝ち負けを強く意識するゲームではない。下手くそなことでチームの足を引っ張ることもないし、自分のペースで上達することが許されている。

 スポーツを楽しいと思ったことはあるが、継続してプレイしたいと思ったことはこれまで一度もなかった。しかし、少なくとも打ちっぱなしに関しては、結構今後もやっていきたいという気分になっている。あの頃運動部に入っていた同級生たちは、皆こんな気持ちだったのだろうか。

雑記ゴルフ

Posted by zuhuninja